これまでの試験は、従来型の試験で受験しなければならない団体が大半でした。そのため場所や時間の制約がありました。ところが現在は「オンライン試験」の導入が進みつつあります。では、オンライン試験はどんな団体が導入しているのでしょうか。今回は、オンライン試験を導入している団体について詳しく紹介します。
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オンライン試験を導入している団体・試験一覧
オンライン試験はどんな団体・試験が導入しているのでしょうか?こちらで詳しく紹介します。
運転免許証の更新
運転免許証の更新とは、運転免許証をアップグレードすることです。一般的に運転免許証の更新では、ドライバーの適性チェック・講習などが行われます。
運転免許証の更新のオンライン試験は現在は試験段階です。都道府県によって試験的にオンライン試験をやっているところもあれば、やっていないところもあります。オンライン試験の対象者は、ゴールド免許証所持者のみです。詳しくは、所轄の免許センターに問い合わせてみることをおすすめします。
英検
英検とは、英語の技能を検査する資格試験のことです。英検では「読む・聴く・書く・話す」の4点の技能を測定します。英検の段階は、1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級の全7級があります。もっともレベルが高いのは1級です。
英検はオンライン試験が可能です。英検のオンライン試験は、準1級・2級・準2級・3級までの4点のレベルのみが対象になります。オンライン試験は、英検のテストセンターが会場です。
ITパスポート試験
ITパスポート試験とは、ITに関する基礎的な知識を身に着けていることを証明するための試験のことです。基本的には、IT初心者が対象の試験です。多くのIT試験の中でもっとも受験に対するハードルが低く、だれでも受験することができます。
ITパスポート試験はオンライン試験が可能です。ITパスポート試験は一般的な「CBT(Computer Based Testing)方式」の試験で受験します。CBT方式とは、パソコン・タブレット・スマホ上に表示された試験問題をキーワード・マウスを使って解答する方式のことです。
マイクロソフトオフィス スペシャリスト
マイクロソフトオフィス スペシャリストとは、マイクロソフトが公式に認定している資格のことです。具体的には、ワード・エクセルなどのマイクロソフトオフィスのソフトウェアを使いこなすことができるスキルを持っているのかを測定する資格です。
マイクロソフトオフィス スペシャリストは、オンライン試験は可能です。マイクロソフトオフィス スペシャリストの試験には「全国一斉試験」と「随時試験」のふたつの試験があります。オンライン試験が受験できるのは「随時試験」のみです。「随時試験」であれば、1年365日24時間自宅などからオンライン受験が可能です。
オンライン試験の導入が進んでいる背景
オンライン試験の導入が進んでいるのにはどんな背景があるのでしょうか?こちらで詳しく紹介します。
ICT環境が進化したから
オンライン試験の導入が進んでいる背景は、ICT環境が進化したからです。ICT環境の進化とは、具体的にはパソコン・タブレット・スマホなどのデバイスとインターネットなどのインフラの両方が発展してきたことです。ICT環境の進化が著しいことから、必然的にオンライン試験を導入することができる条件がすべて整いました。
ICTとは「Information and Communication Technology」の略称のことです。日本語では「情報通信技術」といわれています。簡単にいうとICTには「情報技術」と「通信技術」の両方が一体化するという意味があります。
コロナ禍が追い風になった
オンライン試験の導入が進んでいる背景のもうひとつの理由は、コロナ禍が追い風になったことです。
コロナ禍が発生したことで、人々は対面で会うことができなくなりました。そのためICT環境を使って、これまで対面で行われていたことをICT環境を間に挟んで行うことになります。オンライン試験も、これらの一貫です。
オンライン試験を導入するまでステップ・手順
オンライン試験を導入するにはどんなステップで導入すればよいのでしょうか?こちらではオンライン試験を導入するまでのステップについて詳しく紹介します。
ステップ① 試験のスタイルを決める
試験のスタイルは、「〇×解答スタイル」「テキストスタイル」「マークシートスタイル」があります。試験のスタイルを決めることで、試験問題の作成に入ることができます。
ステップ➁ システムの構築
システムの構築とは、オンライン試験におけるデジタル面を作りあげることです。具体的には、ソフトウェアの開発・サーバーとの接続・ウェブでの表示などです。システムの構築が完了すれば、デジタル面での問題はおおよそ片付きます。
ステップ➂ 試験問題の作成
試験問題の作成とは、オンライン試験本番用の試験問題を作成することです。試験問題の作成には、専門の講師などが作成し、内容に整合性があるのかをロジカルに検証します。試験問題の作成に関しては、従来型の試験問題の作成と基本的に同じで問題ありません。違いは試験問題をオンライン試験のスタイルに合わせる必要があることです。
ステップ④ 試験前の動作確認
試験前の動作確認とは、モニターなどを使って試験本番さながらの状況を作り、実際にシステムが正常に起動するのかをチェックすることです。試験前の動作確認は、むしろ本番前にトラブルや不具合をあぶり出したほうがよいでしょう。
トラブルや不具合を修正し、試験本番までにオンライン試験のシステムを完成させます。試験前の動作確認でトラブルや不具合がすべて解消してからオンライン試験の本番にのぞみましょう。
どんなに時間がなくても、見切り発車は絶対にNGです。もし問題が解消しないままにやってしまうと、オンライン試験は受験者が多いことから多くの方たちに迷惑をかけてしまうかもしれません。
ステップ⑤ 試験本番
オンライン試験の本番には、主催者側は受験者の監視やシステムの管理を行います。実際のオンライン試験になると、予想もしないことが次々に起こることがあります。本番当日が終わるまで気を抜かないようにしましょう。
ステップ⑥ 合否判定と試験の検証
合否判定とは、オンライン試験の終了後に採点・集計をして、そのデータをもとに、合否判定を行うことです。試験の検証とは、実際にオンライン試験を行った時に起こった問題点をすべて洗い出し、スタッフ全員で共有し今後の対策を考えます。
以上で、オンライン試験を導入するまでのステップはすべて完了です。
まとめ
今回は、オンライン試験を導入している団体について紹介しました。今回のポイントをまとめると、オンライン試験を導入している団体(試験)とは運転免許証の更新・英検・ITパスポート試験・マイクロソフトオフィス スペシャリストなどです。
これらの団体(試験)は、オンライン試験を導入することで、時間と人の移動を大きく変えてくれました。そのため時間と人の移動のムダを削減することができます。
現在、オンライン試験の導入をご検討中の団体(試験)があれば、ぜひ導入してみることをおすすめします。本記事がオンライン試験を導入している団体について詳しく知りたい方に届けば幸いです。