
オンライン試験にはさまざまな種類があるため、試験に合わせた選択が重要になります。本記事では、オンライン試験の代表例であるCBT試験とIBT試験について比較し、どちらを選ぶべきか解説します。試験方式を選ぶ際のポイントもまとめて紹介するので、試験の開催を検討している企業や団体は、ぜひ参考にしてください。
CONTENTS
CBT試験とは
CBT(Computer Based Testing)試験は、指定されたテストセンターなどの会場に設置されたコンピュータを使用して実施される試験方式です。受験者は会場に赴き、用意されたコンピュータ上で問題を閲覧し、解答までを行います。
CBT試験のメリット
CBT試験の大きな特徴の一つは、厳格な本人認証と不正防止が可能である点です。試験監督者による本人確認が徹底され、なりすましやカンニングなどの不正行為を効果的に防止できます。
また、監視体制が整った環境で実施されるため、受験者間の公平性が確保されやすいです。さらに、CBT試験は安定した試験環境を提供できる点でも優れています。
会場には試験実施に最適化されたコンピュータやネットワーク環境が整備されており、受験者は自宅環境に左右されることなく集中して試験に臨むことが可能です。
加えて、音声や動画を用いた問題や、ドラッグ&ドロップ操作など、多様な出題形式にも対応できるため、より実践的な能力や理解度を測定することができます。試験結果の即時性も利点の一つです。
多くの場合、試験終了後すぐに結果を確認できるため、受験者にとっても主催者にとっても迅速なフィードバックが可能となります。また、テストセンターの運営時間内であれば、受験者が都合の良い日時を選べる「随時試験」が実施でき、柔軟な受験スケジュールの調整が可能です。
CBT試験のデメリット
一方で、CBT試験にはデメリットも存在します。まず、試験会場を確保する必要があるため、受験者は指定された会場まで足を運ぶ必要があり、とくに地方在住者や遠隔地の受験者にとっては負担となる場合があります。
また、会場の座席数には限りがあるため、一度に多くの受験者に対応することが難しく、大規模な試験の場合は複数の会場や長期間の実施が必要となります。
IBT試験とは
IBT(Internet Based Testing)試験は、インターネット環境があれば、受験者が自宅や職場など、場所を問わず自身のコンピュータを使用して受験できる試験方式です。従来の会場型試験と異なり、物理的な移動が不要であるため、受験者にとって非常に高い利便性を持つことが特徴です。
IBT試験のメリット
IBT試験の利点としてまず挙げられるのは、受験場所の自由度です。インターネット環境さえ整っていれば、受験者は自分の都合に合わせて試験を受けることができます。
また、物理的な試験会場に依存しないため、大規模な試験の同時実施にも適しており、全国規模や国際規模での試験運営にも柔軟に対応可能です。
さらに、会場費や試験監督者の人件費を削減できる点や、物理的な会場準備が不要であるため、比較的短期間で試験を導入・実施できる点も大きなメリットです。
IBT試験のデメリット
一方で、IBT試験にはいくつかのデメリットも存在します。受験者ごとに使用する端末やネット環境、試験環境が異なるため、完全に公平な試験条件を保証することが難しい点が挙げられます。
また、試験監督が直接目視できないため、カンニングやなりすましなどの不正行為のリスクが高まり、それを防ぐためにはAI監視システムやオンライン監督、PC操作のロックダウンなど、高度な不正対策技術の導入が必要です。
加えて、安定したインターネット接続が必須であり、受験者側の通信環境にトラブルが生じると試験進行に影響が出る可能性があります。さらに、受験者自身が一定のITリテラシーを有し、PC操作やトラブル対応ができることも前提となります。
主催者側がCBT・IBTから試験方式を選ぶ際のポイント
CBT試験とIBT試験のどちらを採用するかは、試験の目的や求める公平性・厳格性、受験者の特性などを総合的に考慮して判断する必要があります。国家資格や重要な合否判定が求められる試験では、不正リスクを低減でき、安定した受験環境を提供できるCBTが適しています。
一方、教育的な側面が強く受験機会の提供を重視する場合や、地理的に受験者が広範囲に分散している場合は、場所を問わず受験できるIBTの利便性が活かされます。また、試験の厳格性や不正防止の観点も重要です。
CBTは物理的な監視が可能なため安心ですが、IBTで同等の厳格性を確保する場合は、AI監視システムやオンライン監督などの高度な不正対策が必要です。さらに、予算や運営リソースも方式選定のポイントとなります。
CBTでは会場費やスタッフ費用がかかり、IBTではシステム導入や運用コストが発生します。試験の規模や頻度も考慮すべきで、大規模・全国規模での実施にはIBTが有利ですが、サポート体制の充実も欠かせません。
まとめ
オンライン試験の代表的な方式であるCBT試験とIBT試験は、それぞれ異なる特性とメリットを持っています。CBT試験は指定会場で実施され、厳格な本人認証や不正防止が可能で、安定した試験環境のもと公平性の高い評価が可能です。一方、IBT試験はインターネット環境があれば自宅や職場で受験でき、場所や規模に制約されず、大規模試験や遠隔地の受験者にも柔軟に対応できます。方式選定にあたっては、試験の重要性や求める厳格性、受験者の特性、予算や運営体制、規模や頻度などを総合的に考慮することが重要です。国家資格や高度な専門試験にはCBT、教育目的や大規模・遠隔試験にはIBTが適しており、試験目的に応じた最適な選択が求められます。